あなたの夫がモラハラを繰り返す場合、対処法のひとつとして
離婚する方法が挙げられます。

ただし、離婚を望まないモラハラ夫と離婚するためには、
それなりの戦略と手順をとらないと
離婚することは難しいでしょう。

そこで、今回はモラハラ夫と離婚するためによく使われている方法や手順を
以下に挙げていきたいと思います。

モラハラ夫との離婚方法と手順

モラハラ夫は、妻が意を決して離婚を切り出したとしても、離婚に応じてくれないケースが多いです。

なぜならば、モラハラ夫は妻が自分のものであると考えているために、手放すことを嫌がる気持ちや、妻に捨てられることへの恐怖があるためと考えられます。

また、日常的に妻に威圧的な態度をとったり暴言を吐いたりすることによって、家庭内で地位を築いて、自分の存在価値を見出しているモラハラ夫は、妻がいなくなってしまうと気持ちをぶつける相手が居なくなってしまいます。

このような理由から、モラハラ夫は妻との離婚に応じない傾向があります。

しかし、モラハラの環境下での夫婦生活は、妻にとっては心身ともに良い環境とは言えません。

そこで、離婚に応じないモラハラ夫とスムーズに離婚する方法と手順は以下の通りです。

モラハラ夫との離婚方法の手順:モラハラの証拠を残す

モラハラは、家庭内で妻に対してのみ行われることが多いですので、周囲の人が気づくことは難しいです。

そのため、夫からのモラハラの証拠は、妻が自分自身で集める必要があります。

特に、離婚を考える場合には、家庭内でモラハラが起きていたという、れっきとした証拠が必要です。

例えば、妻がモラハラ夫に一方的に罵倒されている場面を、スマホの録音機能などを利用して残しておくことは、簡単ですしモラハラの全容が見えやすい証拠となります。

このように、スマホなら急に始まった暴言などにもすぐに対応できますので、特別な準備がなくても証拠を残しやすいです。

また、スマホの録音機能と似た用途として、ボイスレコーダーもありますが、ボイスレコーダーの場合は別途で費用もかかりますので、モラハラ夫に家計を握られている妻には購入することは難しい場合もあります。

さらに、ボイスレコーダーはスマホと違って、妻が日常的に持っているものでもないし、用途が限られるために、モラハラ夫にバレやすく、バレた場合には用途の言及をされて、さらに怒りをかってしまう場合も考えられますので、あまりオススメはできない手段です。

ですので、バレにくい証拠の残し方としては、モラハラ夫に言われた暴言の内容を、記録として書き留めておくことが効果的です。

この際に、モラハラ夫に言われた内容だけではなく、その日の日付や天気、その日にあったニュースや、暴言を吐かれた時の妻の気持ちなども記しておくと、より信憑性が高い証拠として扱われます。

さらに、もし、妻が夫のモラハラに耐えかねて警察に連絡をしていたり、ストレスを抱えて病院に通っていたりした場合の通報、通院履歴などは、夫からモラハラを受けていたという大きな証拠として扱われます。

病院の場合は、夫のモラハラに耐えかねて妻が精神的に参ってしまったと言うことを証明するために、心療内科や精神科に通っていた履歴は、非常に信憑性が高いです。

また、妻の通った病院が精神科などでなくとも、ストレス性胃炎などのように、ストレスからくる体調不良だと診断をされたときには、夫のモラハラが原因の可能性は大いにありますので、内科系の通院記録でも有効な証拠として扱われる場合が多いです。

モラハラ夫との離婚方法の手順:別居する・別居の置手紙を書く。

妻が、モラハラ夫との離婚を決断したとしますと、別居という手段を取ることが望ましいです。

なぜならば、妻は夫のモラハラの環境下に置かれることで、極度のストレスを抱えたり、自分がダメな人間なのだと思い込んでしまったりする傾向があるためです。

もし、妻が離婚を決意されたときには、これ以上、夫婦生活を続ける努力をしなくて良いわけですので、実家など避難場所があれば早急に家を出ることをおすすめします。

このように、妻が家出もしくは別居の置き手紙などをして別居につながる行為をしますと、初めはモラハラ夫の怒りをかったり、嫌がらせの電話やメールなどが繰り返されたりすることが予想されます。

ですが、しばらくするとモラハラ夫は急に優しくなり、結婚当初のような理想の夫になって接してくるようになります。

ここで注意していただきたい点は、妻はこの時の優しく夫に騙されて、離婚の考えを覆してはいけないというところです。

このような急に優しくなる、という行為はモラハラ夫の特徴として代表的なものです。

もし、妻がここでモラハラ夫が考え直してくれたのだと勘違いをして、家庭に戻ってしまいますと、今までよりもさらにひどいモラハラを受けることが予想されます。

ですので、妻は離婚を決意して別居をしたときには、絶対にモラハラ夫の優しさには流されてはいけません。

別居という手段をとることで、妻はモラハラの環境下から抜け出すことができて、冷静な判断が取れるようになります。

すると、妻はモラハラ夫の優しさにも騙されにくくなり、これからの離婚の手順を踏みやすくなります。

さらに、精神的ストレスからも解放されますので、モラハラ夫とは絶対に復縁はしないと決断をした妻にとっては、別居は非常に効果的な手段です。

モラハラ夫との離婚方法の手順:協議離婚

離婚には、『協議離婚』『離婚調停』『離婚裁判』の3パターンがあります。

この中で、通常まず初めにとる手段は協議離婚です。

協議離婚とは、夫婦の中で話し合うことで、慰謝料などの金銭面や、子どもの親権等についての問題を解決することを指します。

協議離婚ができますと、問題も少なく非常に短期間で離婚が成立しやすくなります。

しかし、モラハラ夫の場合は、独占欲が強いですし、自分の意見を押し付けることのできる、一番身近な存在である妻との離婚に簡単に応じてくれないケースも少なくはありません。

また、その場では離婚に快く応じたように見えたモラハラ夫が、あとから慰謝料や子どものことに関して、「そんな約束はしていない」とシラを切る場合も考えられます。

ですので、協議離婚をする際には、誓約内容を書面に残してサインをもらったり、友人や親、弁護士のような専門家などの立会いのもので決まりごとを決定したりすることをおすすめします。

また、妻が離婚を切り出した瞬間に、モラハラ夫のひどい罵倒が始まったり無視をされたりなど、そもそも話し合いに持ち込める状態にならない場合も考えられます。

このようなことを考えた上でも、第三者に協力をお願いすることで、スムーズな協議離婚をすることにもつながります。

モラハラ夫との離婚方法の手順:離婚調停

モラハラ夫と話し合いができなかったり、誓約内容に納得してもらえずに、協議離婚が成立しなかったりした場合、次に行うのが離婚調停です。

離婚調停とは、家庭裁判所に申し立てをして、調停員を加えた形で話し合いを行う場合を指します。

離婚調停の場合、夫婦は同日ではありますが、それぞれが別に呼び出されるため、お互いの意見や主張をしっかりと調停員に伝えることができるというメリットがあります。

特に、離婚理由がモラハラであった場合、たとえ調停員という第三者がいたとしても、妻はモラハラ夫がいる前では萎縮してしまい、自分の意見を言えないケースもあります。

その点を考えても、夫婦別室で聞き取りをしてもらえると離婚調停は非常に妻としても安心できるシステムです。

また、モラハラ夫には前述のとおり『外面が良い』という特徴があることから、自分に都合の良いように話をすることが考えられますが、調停員もプロですので話の真意はしっかりと見極めてくれるでしょう。

ですので、妻は、今までの家庭の状況を嘘偽りなく、しっかりと時系列で矛盾がないように、また、用意した証拠があると、それらも元にした上で調停員に話をすることが必要です。

調停員は、先入観なく話を聞いてくれる存在ですので、妻は安心をして、今まで周りには言えなかった愚痴や不満を調停員に聞いてもらいたい気持ちになるかもしれません。

しかし、ここで妻がモラハラ夫に対しての一方的な愚痴や不満をこぼすことは、印象が良くありませんし、妻にも非があると判断されかねません。

ですので、調停中は家庭内で起こっていた出来事、夫の問題と思われる行動の事実をしつかりと述べることが、調停の成立につながります。

モラハラ夫との離婚方法の手順:離婚裁判

離婚調停にて、夫婦の話が食い違っていたり、両者とも譲らなかったりする点がありますと、離婚調停は不成立となってしまいます。

離婚調停が不成立となった場合、次の段階として離婚裁判に移行します。

このように、離婚裁判となりますと、話し合いによって夫婦が歩み寄る『協議』や『調停』とは異なり、夫からのモラハラの内容や度合い、生活への影響などが、離婚事由になるかどうかという点を、法的にみて判定してもらいます。

ただし、法的に離婚が成立となりますと、慰謝料や親権などが、たとえモラハラ夫、もしくは妻の希望に反するものでも、判決に従うことになるので注意が必要です。

離婚裁判で、大きな争点となる部分は、夫のモラハラが『婚姻を継続し難い重大な事由』に該当するかどうかという点です。

そこで、今まで妻が集めてきた夫のモラハラの証拠が重要になってきます。

モラハラ夫は、前述のとおり『嘘をつく』や『外面が良い』という特徴がありますので、裁判でも妻が語るモラハラの事実を、上手い嘘で交わす場合が考えられます。

ですので、妻は夫のモラハラの証拠をしっかりと押さえてから、離婚裁判に臨む必要があります。

また、協議や調停の時点で夫が理不尽な話をしたり嘘をついたりするようでしたら、早めに弁護士に相談をして、プロの力を借りて事前に打ち合わせをした上で、裁判に望むことがおすすめです。

モラハラ夫が離婚してくれないときには

モラハラ夫が、妻からの離婚の申し出に応じないというケースは、少なくありません。

なぜならば、モラハラ夫は、妻がいることで家庭内で威張っていることができますので、その存在が居なくなってしまうということを非常に恐れるため、簡単には離婚に応じてくれません。

そして、離婚をしたくないモラハラ夫は、妻に対する態度が一時的に優しくなり、妻の気持ちを繋ぎとめようとします。

ここで、妻は絶対に夫の優しさに騙されてはいけないのですが、残念なことに、妻から離婚を切り出したことで、夫がこれまでの行為を反省してやり直す気持ちになったのだと勘違いをしてしまう人も少なくありません。

一度離婚を切り出した上で、夫とやり直してしまいますと、その後はよりひどいモラハラを受ける可能性があります。

そこで、自分の力だけでは夫を説得できないと感じたら、早めに弁護士に相談をすることをおすすめします。

特に、モラハラを日常的に受けていた妻は、夫から急に優しくされることに心を許してしまう傾向が強いですので、離婚を切り出す前から弁護士に協力をしてもらうと、妻も冷静な判断が取りやすくなります。

また、まずは自分の力で説得をしたいと考える場合は、夫とは別居をした上で書面で離婚の申し出をするなどの手段を使い、妻と夫は対面しない形で話を進めることが良いです。

もし家庭内で夫婦だけで離婚の話をしますと、モラハラ夫が暴れ出したりする可能性もあり、非常に危険ですので避けた方が良いでしょう。

モラハラ夫と離婚したときの慰謝料の相場は?

夫のモラハラが原因で離婚が確定した場合、妻は夫に対して慰謝料の請求を行うことができます。

夫のモラハラが、「婚姻を継続しがたい重大な事由がある時」として認められ、離婚が成立しますと、妻が請求できる慰謝料の相場は50万円〜300万円と言われています。

しかし、モラハラは不倫やDVといった事由に比べて、裁判でモラハラの有無を証明して、違法性が認められることはむずかしいと言われています。

ですので、モラハラ夫からしっかりと慰謝料をもらうためにも、前述のとおり、妻は夫のモラハラの証拠を出来るだけ集めておく必要があります。

このように、モラハラに対する慰謝料の相場に幅がある理由は、モラハラの有無の他にも、モラハラの期間や度合い、妻側の落ち度の有無、モラハラが原因で妻が精神疾患を患ったなどのことも参考にして、慰謝料の請求がされるからです。

さらに、夫側の資産が多い場合や、逆に妻の資産や収入が少ない場合なども慰謝料の請求額の参考になりますので、モラハラの環境下で夫に家計を握られていた妻でも、離婚後の生活もしっかりと配慮した慰謝料額を請求できます。

また、夫婦の間に子どもがいる場合は、モラハラ夫に請求できる慰謝料も高くなる傾向があります。

このように、子どもがいることで慰謝料が高くなることは、子供の養育費という理由もありますが、それ以上に、家庭内のモラハラによる被害を子供も少なからず受けていた可能性があるということも1つの理由になります。

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