劣等感が強いと言われると、マイナスにイメージを持つ人も多いでしょう。

ですが、逆を言うと劣等感を持たないで生活をしている人はどれくらいいるのでしょうか?

劣等感は、ほぼ全ての人が何かしらに対して抱いているといっても過言ではないでしょう。

仕事で褒められてばかりいる同僚。

自分より人気者の友人。

何度戦っても勝てないライバル。

人によって劣等感を抱く相手も異なりますが、劣等感は自分よりも優れている相手に抱くことが多いです。

つまり、自分よりも優れた相手がいる人は少なからず劣等感を抱いていると考えられます。

ここでは、劣等感を抱いてしまう人の特徴や原因を検証した上で、克服する方法を考えていきますので、劣等感を抱きがちな人はぜひご覧ください。

劣等感が強い人の特徴

劣等感が強い人の特徴は以下の通りです。

・完璧な自分のイメージを持っている
・他人と自分を比較してばかりいる
・攻撃的
・不幸アピールする人
・すぐに人を妬みがち
・妙にプライドが高い
・何かと他人のせいにする
・自意識過剰
・被害妄想が強い
・かまってちゃん
・自分が出来ないことばかりに目が行ってしまう
・今目の前にある小さな幸せに気づけない
・自己肯定できていない・自己肯定感が低い

劣等感が強い人の特徴:完璧な自分のイメージを持っている

事あるごとに強い劣等感を感じてしまう人は、完璧な自分のイメージを持っている傾向があります。

そして、その完璧な自分のイメージに至らない点がある時や、物事が上手くいかない時などに劣等感を感じてしまうと考えられます。

このようなタイプの人は、相手に対しても劣等感を感じるというよりも、自分自身の理想像に対して劣等感を抱いていると言えるでしょう。

そのため、自分一人の場面でも劣等感を感じてしまうことが多く、周りの人からみると理由もないのに劣等感を抱いてネガティブ思考になってしまっていると思われてしまうことも多いです。

劣等感が強い人の特徴:他人と自分を比較してばかりいる

劣等感が強い人は、いつも他人と自分を比較してばかりいる傾向があります。

たとえば、仕事では自分と同期入社の同僚の業績をいつも気にしながら仕事をしていることが多いです。

そのため、自分が同僚をよりも良い成績を残しますと、安心感と優越感を感じることができますが、逆に自分の方が少しでも劣ってしまった時には、強い劣等感を感じて落ち込んでしまいます。

このように、事あるごとに他人と自分を比べてしまう人は、他人のことばかりを見ていて自分の手元が疎かになってしまい、ミスや間違いを重ねてしまいやすいため、より一層、相手に対して劣等感を感じやすいでしょう。

劣等感が強い人の特徴:攻撃的

劣等感が強い人は、相手に対する態度が攻撃的である場合が多いです。

なぜならば、劣等感が強い人は正々堂々と相手にぶつかって行っても相手には敵わないと思っているからです。

そのため、攻撃的な態度や威圧的な発言をして相手に対して反撃をすることで、自分の存在価値を見出して自分の方が強いということをアピールしようとします。

このように、自分の劣等感を払拭するために相手に対して攻撃的な態度や行動をする人は、劣等感が募りすぎると手を出して物理的に相手に攻撃してしまうことも少なくありません。

劣等感が強い人の特徴:不幸アピールする人

劣等感が強い人は、周りの人に対して自分が不幸であるということをアピールしようとします。

たとえば、周りの友人はプライベートが上手くいっているにもかかわらず、自分は恋人と別れてしまったタイミングだと、劣等感が強い人は『昔、親から暴力を受けていたため、家庭を持つことへの憧れがない』というような不幸アピールをします。

さらに、このように『家庭を持つことへの憧れがない』という発言をすることで、恋人と別れたことを正当化して未練も後悔もないことを周りの人に伝えようとしていると考えられます。

しかし、実際には周りの人からみると、このような不幸アピールは幸せな人に対する負け惜しみに聞こえてしまうことも多いでしょう。

劣等感が強い人の特徴:すぐに人を妬みがち

劣等感が強い人は、何かあるとすぐに人を妬んでしまうことが多いです。

なぜならば、劣等感が強い人は『この人がいなかったら自分は幸せなはずだった』というような思い込みをしているからです。

そのため、自分よりも前に出る人に対しては妬む気持ちを持ってしまいやすいです。

たとえば、自分が好意を寄せる男性に最近、彼女ができたという話を聞きますと、劣等感が強い人は『その女性さえいなかったら、自分が彼女として男性の隣を歩いていたはずだ』と思い込んで、その女性のことを妬んでしまいます。

ですが、実際にはその女性がいなかったからといって、劣等感が強い人が彼女になれていたとは限りませんし、劣等感が強い人が男性と付き合えなかったのは、その女性のせいだとは言い切れないです。

そのため、このような妬みの気持ちを周りの人に漏らしてしまうと、周りの人からは『逆恨みだ』とか『完全な思い込み』というように思われてしまうことも多いでしょう。

劣等感が強い人の特徴:妙にプライドが高い

劣等感が強い人は、妙にプライドが高くて、そのプライドを守ることに必死になっている傾向があります。

たとえば、友人に高学歴の彼氏ができたという話を聞くと劣等感が強い人は当然、『なぜその男性は自分ではなく友人のことを選んだのだろうか』というように、友人と自分を比べて劣等感を感じてしまいます。

ですが、同時期に自分も高学歴の男性からアプローチを受けていたとしても、妙にプライドが高い人は『友人と同じ条件の彼氏なら、友人の彼氏よりもカッコいい男性でなくてはならない』というような変なプライドを持ってしまいます。

そのため、せっかく自分に好意を寄せてくれている男性の気持ちを無碍にしてしまうことも多く、どうせ彼氏を作るなら誰よりもカッコよくて高学歴で性格もいい男性を選ばなくてはならないと思ってしまいます。

このように、妙なプライドが高い人は自分のプライドを大切にしすぎるあまり、本当に自分のことを想ってくれる相手のことを、ないがしろにしてしまうことも少なくありません。

劣等感が強い人の特徴:何かと他人のせいにする

劣等感が強い人は、何かと他人のせいにする傾向があります。

なぜならば、自分のミスや間違いを素直に認めてしまうと、自分に対する周りからの評価が今まで以上に下がってしまうと考えているからです。

そのため、たとえば自分が仕事でミスをしてしまうと、一緒に仕事をしていた同僚や自分よりも立場が弱い部下のせいにして、責任をなすりつけてしまうことも少なくありません。

このように、劣等感が強い人は保身の気持ちが強いために周りの人に責任転嫁してしまうため、周囲からの信頼や信用が非常に薄くなってしまうことが多いでしょう。

劣等感が強い人の特徴:自意識過剰

劣等感が強い人は、自意識過剰な傾向があります。

なぜかというと、劣等感が強い人は自分は何でもできる完璧な人間だと思っているからこそ、失敗してしまった時や相手に負けてしまった時に自分の不完全な部分を認めることができないからです。

たとえば、名門大学を首席で卒業して自分は誰よりも頭が良い人だと思っている人は、いざ社会に出て会社で働くと仕事をする前から、自分は周りの誰よりも優秀でトップの業績を上げることができると思い込んでしまっています。

そのため、分からない仕事があったり自分よりも低い学歴の人から指導をされたりすることになると、強い劣等感を感じてしまいます。

このように、自意識過剰な人は自分の力を過信しすぎているため、いざ自分にできないことがあっても素直に自分の至らない点を認めることができないのだと考えられます。

劣等感が強い人の特徴:被害妄想が強い

劣等感が強い人は、被害妄想が強い傾向があります。

そして、勝手に思い込んでいる被害妄想によって、『自分はダメな人間なのだ』と思って落ち込んでしまうことは少なくありません。

たとえば、上司から仕事のミスを指摘されている時に周りから話し声が聞こえると、被害妄想が強い人は周りの人が『そんな簡単なミスをするなんて…』とか『そんなこともできないのか』と言って笑われているように感じてしまいます。

しかし、実際には周りの人はそのようなことは言っていなくて、ただ仕事の話をしているだけであることがほとんどでしょう。

そのため、勝手な勘違いで劣等感を感じてしまっているのですが、一度、被害妄想を広げてしまうと周りの人から笑っていないと否定されたり弁解をされたりしても、なかなか信じることができなくなってしまいます。

劣等感が強い人の特徴:かまってちゃん

劣等感が強い人の性格は、かまってちゃんであることが多いです。

なぜならば、人よりも劣っているという自分のマイナスな一面を周りの人に公言するということは、周囲の人から注目を集めて心配してほしいという気持ちの表れだと考えられるからです。

そのため、かまってちゃんは寂しい時や相手にして欲しい時に、周りの人に対して『自分なんて何もできない人だ』とか『どんなに努力をしても相手には敵わない』というような口をこぼします。

そして、このような話を聞くことで周りの人からは優しい言葉をかけられたり励まされたりすることで、周囲からかまってもらって満足感を得ようとしています。

このように、かまってちゃんは劣等感を前面に出すことで周囲から話しかけられることを期待していますが、劣等感を感じさせるネガティブな話ばかりされると、周りの人も嫌気がさしてしまい相手にしてくれなくなってしまいますので、あまりしつこく話しすぎないように注意が必要です。

劣等感が強い人の特徴:自分が出来ないことばかりに目が行ってしまう

劣等感が強い人は、自分が出来ないことばかりに目が行ってしまう傾向があります。

なぜならば、劣等感が強い人はネガティブな考え方をしてしまいがちだからです。

そのため、自分が周りの人からは褒められるような行為をしたり称賛されるような結果を残したりしたとしても、劣等感が強い人は自分の成果に気づくことができません。

そして、自分が出来ないことをできる人が目の前に現れると、強い劣等感を感じてしまって『自分は何もできない人間なのだ』というように自分自身のことを蔑むような考え方をしてしまうことが多いです。

劣等感が強い人の特徴:今目の前にある小さな幸せに気づけない

劣等感が強い人は、今目の前にある小さな幸せに気づくことができない場合が多いです。

なぜならば、劣等感が強い人は大きな目標や目的を持っていることが多いからです。

そのため、その大きな目標や目的に向かって脇目も振らずに進んでいる時には、道中で起こる幸せを見逃してしまうのだと考えられます。

このように、今目の前にある幸せに気づくことができない人は、小さな幸せや喜びを感じることができなくて大きな成果を残した時にしか満足感を得ることができないため、幸福度が周囲の人に比べて低い傾向があります。

劣等感が強い人の特徴:自己肯定できていない・自己肯定感が低い

劣等感が強い人は、自己肯定をしてあげることができない人が多いです。

なぜかというと、劣等感が強い人は自分が出来ないことをできる人のことばかりを目で追ってしまう傾向があるからです。

そのため、自分が他人よりも出来ることに目を向けることができませんので、自分自身のことを褒めてあげる要素を見つけることはできませんが、自分自身のことを蔑む要素はたくさん持ってしまっていると考えられます。

このように、自己肯定をすることができない人は、周りの人から自分の行為を褒められたとしても、素直にその言葉を受け入れることができなくて、社交辞令だと思い込んでしまいます。

さらに、他人が褒められている場面を目にすると、他人ばかり褒められて自分は褒められないというように感じてしまい、劣等感が強くなっていってしまいます。

劣等感が強い原因

劣等感が強い原因は以下の通りです。

・競争による強いストレス
・成功を正しく評価してもらえない環境
・他人への嫉妬心を抑えられない

劣等感が強い原因:競争による強いストレス

劣等感が強い人は、競争による強いストレスを感じている可能性が高いです。

たとえば、小学校や中学校のようなまだ心が出来上がっていない時期に受験を経験した子供は、今までは仲が良かった友人たちと急に競争をすることになった環境にストレスを抱えてしまうことが多いです。

さらに、その競争で勝った人は競争社会を体験する、よい経験になったかもしれませんが、競争に負けてしまった人は大きなストレスとトラウマを抱えてしまうことにもなりかねません。

そして、このようなストレスとトラウマを抱えたまま社会人になった人は、何かあるごとに周りの人と自分を比べて劣等感を強く感じてしまう人になってしまうことも多いです。

このように、競争による強いストレスを感じた経験がある人は、競争をする前から劣等感を感じてしまい『自分には無理だ』と思い込んでしまう傾向があります。

劣等感が強い原因:成功を正しく評価してもらえない環境

劣等感が強位人は、成功を正しく評価してもらえない環境下におかれていた可能性があります。

たとえば、野球部で自分の方が実力があることは明確なのに、監督に気に入られている友人がレギュラーとして選ばれると、誰でも強い劣等感を感じてしまうでしょう。

さらに、自分のヒットによってチームが勝利した際に監督から褒めてもらえなくて、むしろ試合中にエラーをしていた監督のお気に入りの選手が称賛される場面を目撃してしまうと、誰でも自分は努力をしても成績を残しても認めてもらえない存在なのだと思ってしまうでしょう。

このように、努力や成果を正しく評価してもらえない環境下にいると、努力することの意味を見出すことができなくなり、何に対しても劣等感を抱き続けて挑戦する気持ちがない人になってしまいます。

劣等感が強い原因:他人への嫉妬心を抑えられない

劣等感が強い人は、他人への嫉妬心を抑えることができない人が多いです。

なぜならば、劣等感が強い人は自分よりも優遇された立場の人や、自分が欲しいものを持っている人に対して、強い妬みの気持ちを持ってしまうからです。

たとえば、自分の元彼が新しく彼女ができたという話を聞くと、劣等感が強い人は嫉妬心を抑えることができなくて、元彼の新しい彼女に対して嫌がらせをしたり、陰で嘘の噂話を流したりしてしまいます。

このように、他人への嫉妬心を抑えることができない人は、自分の感情をコントロールすることができなくなってしまい、相手の迷惑を考えることもなく身勝手な理由で嫌がらせをし続けてしまいます。

しかし、このような嫉妬心からくる嫌がらせのような行為は、元彼の気持ちをより一層、離してしまう行為になってしまいますので、劣等感が強い人が行動をすればするほど相手からは嫌われてしまう可能性が高いでしょう。

劣等感の克服方法

劣等感の克服方法は以下の通りです。

・自分で自分のことを好きになる
・瞑想で精神を落ち着かせてみる
・ポジティブになる
・深く考えすぎるのをやめてみる

劣等感の克服方法:自分で自分のことを好きになる

劣等感を克服するためには、自分で自分のことを好きになることが大切です。

そして、そのためには他の誰にも負けない特技や長所を自分で見出して伸ばす努力をする必要があります。

たとえば、運動ではなかなか他の人に勝つことができない人でも、誰にも負けないほど毎日のように勉強をしている人は、学校の中でも良い成績を残すことができるでしょう。

このように、自分が目標のために努力をして成果を残すことができたなら、自分のことを好きになることができるでしょう。

また、たとえ結果を出すことができなかったとしても、努力を重ねて目標に挑んだ自分自身のことは認めてあげることができるでしょう。

劣等感の克服方法:瞑想で精神を落ち着かせてみる

劣等感を克服するためには、瞑想で精神を落ち着かせてみると良いです。

なぜかというと、劣等感が強い人は自分と相手を比べてしまうと、自分の長所には目を向けることができなくなり、すぐに自分よりも優秀な他人と比べてしまう傾向があるからです。

そのため、相手と自分を比較して劣等感を感じる前に、まずは瞑想して精神を落ち着かせてみましょう。

そうしますと、自分と他人を比べることもなく相手の良いところは素直に認めて、自分の良いところも自分自身で褒めてあげることができるようになるでしょう。

劣等感の克服方法:ポジティブになる

劣等感を克服するためには、ポジティブな考え方ができるようになると良いです。

なぜならば、劣等感が強い人は基本的に考え方がネガティブでマイナス思考だからです。

そのため、自分は何をしてもうまくいかない人間だと思い込んでしまい、事あるごとに周りの人に対して劣等感を抱いてしまうのだと考えられます。

そこで、最初は無理矢理にでも考え方をポジティブにして、気分を明るく保つように心がけてみましょう。

そうすることで、今までは感じることができなかった満足感や幸福感を得ることができて、自分と他人を比べる必要はないということを理解できるようになります。

劣等感の克服方法:深く考えすぎるのをやめてみる

劣等感を克服するためには、深く考えすぎるのをやめてみましょう。

なぜかというと、劣等感が強い人は物事を深く考えれば考えるほど、悪い方向に思考を進めてしまう傾向があるからです。

ですので、物事を考えるたびに落ち込む気持ちが大きくなったり、辛い気持ちになったりしてしまう人は、深く考えないで軽い気持ちを持って生活をしてみましょう。

そうしますと、他人に対して大きな劣等感を抱くこともなくなりますし、自分自身に自信を持てるように気持ちも変わって来るでしょう。