何かを話しても「それは違う!」「そんなわけない!」といった具合に否定から入る人はいますよね。本当は共感してもらいたいから話しているだけなのに否定されるとイライラしてしまいます。

では、何故このような否定から入るのでしょうか。じつは、調べてみると驚きの心理と特徴が見えてきました。

ここでは、そんな否定から入る人の特徴と心理についてご紹介していきます。

否定から入る人の心理と特徴

否定から入る人の心理と特徴は以下の通りです。

・認められたい
・負けず嫌い
・自分が正しいと思い込んでいる
・すべての物事を把握したい
・自分の思い通りにしたい
・完璧主義
・先のことを考えすぎる
・自信がない
・見下している
・変化を嫌う
・人格否定をする

否定から入る人の心理と特徴:認められたい

何事に対しても否定から入る人は、相手に認められたいという願望が強い傾向があります。

と言いますのも、他人からすごいと思われて認められたいと思っている人は、『でも』や『だって』という否定の言葉を使うことによって、周りの人とは違う意見を持っているということをアピールする狙いがあります。

そして、他人の意見に対して否定から入り、他の人が考えないような意見を述べることで、周りの人からは一目置かれて認められる存在になろうとしていると考えられます。

否定から入る人の心理と特徴:負けず嫌い

他人の意見に対して否定から入る人は、相手に対して弱みを見せたくないプライドが高い人であると考えられます。

また、特定の相手に対して対抗意識やライバル意識があり、その相手には絶対に負けたくないという気持ちがある人は、特にその相手に対しては何事に対しても常に否定から入っていく傾向があります。

このように、負けず嫌いで相手に対して弱みを見せたくないという人は、たとえ相手と意見が一緒だったとしても、わざと反対意見を言って対抗しようとする、あまのじゃくな性格をしています。

否定から入る人の心理と特徴:自分が正しいと思い込んでいる

相手の話に対して常に否定から入る人は、自分が一番正しいと思い込んでいる傾向があります。

たとえば、職場で後輩や部下しかいない場面や、仕事の業績で自分が一番だった時などには、周りの誰よりも自分の意見が一番正しいと思ってしまうこともあるでしょう。

そのような時に、誰かから意見を言われますと、否定から入って自分の意見を押し通そうとしてしまいがちになります。

そして、時には自分が間違った意見を言うこともありますが、自分が他の誰よりも正しいと思い込んでいる人は、なかなか自分の間違いを認めることができなくて、意地になってしまうことも少なくありません。

否定から入る人の心理と特徴:すべての物事を把握したい

会話の中で否定から入ることが多い人は、すべての物事を自分自身で把握していたいという気持ちが強い傾向があります。

たとえば、会議の中で同僚が周りの人から称賛されるような意見を言った際に、否定から入る人は『そのくらい自分も分かっていた』というように、自分は何でも分かっているというような言い方をします。

そして、自分は何でも把握しているということを周りの人にアピールしますが、本当は知らないことまで知っていると言い張ってしまいます。

そのため、深く突っ込まれたり質問されたりしますと戸惑ってしまい、『本当は分かっていないのではないか』と指摘されますと、『でも…』とか『いや…』というような否定をし始めます。

否定から入る人の心理と特徴:自分の思い通りにしたい

相手の言葉に対して否定から入ることが多い人は、相手のことを自分の思い通りにしたいと考えている可能性が高いです。

と言いますのも、このように他人のことを自分の思い通りにしたいと考えるコントロール欲が強い人は、相手の意見を全否定して自分の意見を押し付けようとする傾向があります。

そして、相手が自分の意見を聞き入れることで、相手のことを自分の思い通りにコントロールして、都合のいいように行動させることで満足感を得ようとしていると考えられます。

否定から入る人の心理と特徴:完璧主義

相手の意見に対して否定から入る人は、何事に対しても完璧を求める完璧主義な性格をしている可能性があります。

なぜならば、完璧主義な性格をしている人は自分の中のルールや常識と違う考え方をしたり行動したりする人のことを非常識な人だと思ってしまうからです。

そのため、自分と違う考え方をする人に対しては、相手の話を深く聴く前から真っ向否定するようなことを言ってしまうことも少なくありません。

このように、完璧主義な性格の人は自分がすべて正しいという考え方をしていますので、相手の意見を聞き入れたり自分と違う考え方を参考にして新しいことを見出したりすることが非常に苦手な傾向があります。

否定から入る人の心理と特徴:先のことを考えすぎる

何事に対しても否定から入っていくような人は、先のことを考えすぎてしまう慎重な性格をしている場合が多いです。

たとえば、彼女が遊園地に行きたいと言った際にも、否定から入る人は『でも雨が降ったらどうしよう…』というように、もしものことを考えすぎて彼女の提案を退けてしまいます。

しかし、このような人はどんな案を出しても、先のことを考えすぎて『もし◯◯だったら…』と考えてしまいますので否定されないような案を出すことは、かなり難しいでしょう。

否定から入る人の心理と特徴:自信がない

相手に対して否定から入ってばかりいるような人は、自分に自信がないことを隠そうとする気持ちの表れである場合が多いです。

たとえば、期限内に資料を提出できなかった際に、上司から『なぜできなかったの?』と問われた時、『いや…』とか『だって…』というように質問に答える形ではなく、なぜか否定するような言葉を返す人がいます。

このような人は、期限までに間に合わなかった正当な理由があったとしても上司に認められる自信がないために、もっともらしい言い訳を考えている可能性があります。

しかし、理由を聞いている上司からしますと、質問に対して頭から否定をされた上に言い訳を並べられますと、許す気にもなれませんし信用もできなくなってしまうでしょう。

否定から入る人の心理と特徴:見下している

特定の相手に対して否定から入ることが多い人は、その相手のことを見下している可能性があります。

たとえば、部下や後輩のように立場的に目下の人を対象にして、理不尽な無理難題を押し付けて、その無理難題をこなすことができなかった相手に対して『こんなこともできないのか』というように見下します。

そして、その後も無理難題を押し付けては相手のことを否定し続ける事で、相手が活躍する場をいつまでも潰し続けて、自分が優位な立場に居続ける事で安心感を得ようとしています。

否定から入る人の心理と特徴:変化を嫌う

否定から入る人の中には、環境や人間関係の変化を嫌っている人もいます。

たとえば、日本が増税をするたびに、増税をする理由や必要性も知らないで、ただただ否定をするような人が身の回りにいるという人も多いでしょう。

このような人たちは、もちろん出費が増えることを避けたいという理由もありますが、今までとは違うシステムの中で生活をするようになるということに不安感を感じている可能性があります。

そのため、『なぜ増税が必要なのか』とか『増税をしたら何が良くなるのか』ということを深く考える前に、『どうせ増税したって何も変わらない』というように否定的でネガティブな考え方をしてしまいます。

否定から入る人の心理と特徴:人格否定をする

相手の話に対して否定から入る人は、相手の人格すらも否定することが非常に多いです。

たとえば、自分と違う考え方をしている人に対して『非常識者』とか『どんな教育を受けているの』というように、人によって考え方が違うということを配慮しないで相手の人格を否定するような言葉をかけてしまいます。

このように、相手に対して人格否定をするような人は、自分が誰よりも一番だと思っている自己中心的な性格をしている人だと考えられるでしょう。

否定から入る人の対処法

否定から入る人への対処法は以下の通りです。

・素直にお願いする
・相手を持ち上げる
・距離を置く
・自分に自信を持つ
・理解を示す
・ほめる
・聞き流す
・指摘する
・自分の気持ちを伝える

否定から入る人の対処法:素直にお願いする

何を話しても否定から入る人に対しては、素直にお願いをしてみると良いです。

と言いますのも、否定から入る人は議論しようとしたり意見を求めたりしますと、『でも…』とか『いや…』というように否定をしてくる傾向があります。

ですので、否定から入る人に頼みたいことがあるときには、『こうしてほしい』というように要望してみると良いでしょう。

そうしますと、否定から入る人も反論しにくくなりますので、こちらの要求に応えてくれることでしょう。

否定から入る人の対処法:相手を持ち上げる

いつも人の話に対して否定から入る人に対しては、相手のことを持ち上げるように話をすると良いでしょう。

たとえば、否定から入る人に対してお願いをする際に、『申し訳ないけど…』と自分のことを下げるような言葉から入っていきますと、相手も気を悪くすることはまずないでしょう。

すると、いつも否定から入ってくる人も、自分のことを持ち上げてくれる人に対しては気を良くしますので、否定しないで素直にお願いを受け入れてくれるかもしれません。

否定から入る人の対処法:距離を置く

何を話しても否定から入ってくる人に対しては、適度な距離を置いて接するようにしましょう。

と言いますのも、何を話しても『いや…』とか『でも…』と言ってくる人は、どのような話題を出しても全否定してきますので、話をすればするほどイライラしてしまうでしょう。

そして、否定されるたびにストレスが溜まってしまいますので、一緒にいて楽しいと感じることはほとんどないでしょう。

このように、何を話しても否定する人は故意に距離を置かなくても、自然に遠ざかってしまうことが多いでしょう。

否定から入る人の対処法:自分に自信を持つ

否定から入る人と話をする際には、自分に自信を持つようにすると良いです。

と言いますのも、何を話しても『その考えは間違っている』とか『非常識だ』というように、こちらの意見を全否定されるようなことを言われますと、誰でも自分に自信が持てなくなってしまうでしょう。

しかし、相手は何を話しても否定してくる人ですので、話し相手が誰であっても否定をすると考えられます。

このように、否定ばかりしてくる人と話して自信をなくしかけましたら、他の友人に愚痴を言ったり会話をしたりする機会を持つと良いでしょう。

そうしますと、友人からアドバイスされたり肯定されたりすることで、自分の考え方が間違っていないという自信を持つことができます。

否定から入る人の対処法:理解を示す

否定から入ってくる人に対しては、素直に相手の意見に同意をするようにすると良いです。

たとえば、職場の上司や先輩のように目上の人に対しては、頭から否定をされたからといって無視したり指摘したりすることは難しいでしょう。

そこで、このような目上の人に対しては相手の意見に同意した上で、理解を示す努力をすることも大切です。

そうしますと、相手の機嫌を損ねることもありませんし、もし自分の考えが間違っていたら改める良いきっかけになる可能性もあります。

否定から入る人の対処法:ほめる

否定から入る癖がある人に対しては、相手の意見や主張をほめることも1つの手段です。

と言いますのも、相手の話に対して否定ばかりする人は、自分に自信が持てなくて相手のことを否定することで自己肯定をしようとしている場合が考えられます。

ですので、そのような人が良い意見を言った場合には、素直に心からほめてあげますと否定から入る人も自分のことを認めてあげることができるでしょう。

すると、否定から入る人も自分に自信を持つことができて、他人の話を否定することなく自分の意見を胸を張って主張することができるようになります。

否定から入る人の対処法:聞き流す

何事に対しても否定から入ってくる人に対しては、ひどい場合には聞き流してしまうことも1つの手段です。

特に、こちらの言葉の1つ1つに否定する発言を挟む場合や、誰のどのような話に対しても否定するような人は、こちらが話題を変えたり言い方を変えたりと対処をしても相手の態度は変わらない傾向があります。

このような人とまともに話をしますと、ストレスが溜まってしまいますので必要最低限の会話のみに留めて、他の話は聞き流すようにすると良いです。

そして、できる限り早めに話を切り上げることでイライラすることも減りますし、否定されてこちらが自信をなくすこともなくなるでしょう。

否定から入る人の対処法:指摘する

会話をしていても否定ばかりしてくる人に対しては、時と場合を考えて指摘をすることも大切です。

特に、部下や後輩のように自分が教育しなくてはならない相手に対しては、否定ばかりして他人に嫌な思いをさせるような態度は、しっかりと指摘して改善させる必要があるでしょう。

しかし、あまりにも公的な場で指摘したり何度も細かく指摘したりしますと、相手の否定は強くなってしまう可能性がありますので、指摘する場面や言い方には充分に気をつける必要があります。

否定から入る人の対処法:自分の気持ちを伝える

こちらの話に対して否定から入ってばかりいる人に対しては、自分の気持ちを素直に伝えてみることも1つの手段です。

たとえば、『否定ばかりされると悲しくなる』とか『ただ共感してほしいだけなのだ』ということをしっかりと相手に伝えますと、否定から入ってくる相手もこちらの気持ちに配慮してくれるかもしれません。

そして、こちらが相手に対してどのような反応を求めているかということも正確に伝えることができますので、今までは否定から入ってばかりいた相手も、これからどのように改善したら良いかということが明確に理解することができるでしょう。

そうしますと、こちらのストレスも減りますし否定から入る人の態度の改善も見込みやすくなります。

否定から入る癖を治す方法

否定から入る癖を直す方法は以下の通りです。

・批判癖がないかチェックする
・肯定する癖をつける
・自分の心の動きを客観視してみる
・建設的に批判する
・自分の思い込みを疑ってみる
・自分のことにフォーカスする

否定から入る癖を治す方法:批判癖がないかチェックする

自分に否定から入る癖があると感じる人は、まずは自分に批判癖がないかをチェックすることから始めましょう。

たとえば、自分が相手の話を最後まで聞かないうちに『いや…』とか『違うと思う』というように批判する言葉を言うことが多いと感じる人は、周りの人からは何を話しても否定されると思われている可能性が高いです。

ですので、相手の話に対して自分が最初に発する言葉が批判的だと感じる人は、まずはその批判癖を治さなくては相手に与える印象を変えることはできないでしょう。

否定から入る癖を治す方法:肯定する癖をつける

否定から入る癖がある人は、相手の話に対して頭から否定をしている傾向が非常に強いです。

ですので、否定から入る癖を治したいと考えましたら、先に相手の話に対して肯定的な言葉をかけるように心がけると良いです。

たとえば、相手から意見を言われましたら、自分の考えはひとまず置いておいて『そうだね』というように肯定する癖をつけましょう。

そして、自分が別の意見を持っている時には、相手に対して肯定する言葉をかけて相手の意見を最後まで聞いた上で、自分の意見をしっかりとまとめて話すようにしましょう。

すると、否定から入る癖は治ってきますし自分の意見もしっかりと相手に伝えることができるようになってきます。

否定から入る癖を治す方法:自分の心の動きを客観視してみる

物事を否定ばかりしていると感じる人は、自分の心の動きを客観視してみると良いです。

特に、環境や時代の変化を嫌うために物事の変化を否定するような人は、自分の心が周りの環境や時代についていけていないのだと考えられます。

そこで、まずはなぜ自分は環境の変化に順応できないのかとか、どうして文明の発達を受け入れられないのかということを客観的に見つめてみましょう。

そうしますと、自分が周りの変化に対応できない理由を理解することができますので、頭から否定することがなくなり、自分なりの対処法を見つけることができるようになります。

否定から入る癖を治す方法:建設的に批判する

自分が否定から入る癖があると感じる人は、その癖を治すために建設的に批判するように改善すると良いです。

また、相手のことを否定するような強い言い方ではなく、建設的な助言をするように変えますと、相手からは『否定』ではなく『アドバイス』として受け入れてもらえるようになります。

そうしますと、相手から否定ばかりする嫌な人だと思われることもなくなりますし、逆に的確にアドバイスをしてくれる頼りになる人だという印象を持たれるようになる可能性が高くなります。

否定から入る癖を治す方法:自分の思い込みを疑ってみる

相手に否定ばかりしてしまう癖があると感じる人は、相手の話に対する自分の思い込みはないかということを疑ってみる必要があります。

と言いますのも、相手の話を否定するということは多くの場合、相手よりも自分の方が正しいと思い込んでいるケースが考えられます。

しかし、自分がすべて正しいということはあり得ませんし、相手の意見をしっかりと聞くことで相手から学べることも多くあります。

ですので、まずは自分が強い思い込みをしている可能性があるということを考えた上で、その思い込みを払拭して固定概念を持たないで相手の話を聞くようにしますと、相手に対する否定も減りますし自分が学べることも多くなるでしょう。

否定から入る癖を治す方法:自分のことにフォーカスする

何事に対しても否定から入る癖を治したいと考えましたら、自分のことにフォーカスするようにすると良いです。

特に、ライバル視している特定の相手に対して否定をしがちな人のように、誰かと自分を比べることで自分の存在価値を見出そうとする人は、まずは相手のことを考えないで自分自身のことを考えて見つめ直すようにすると、否定的な態度が治る可能性があります。

そうしますと、自分は自分、他人は他人というような考え方をすることができるようになって、相手を否定することで自分が優位に立とうとしたり相手を見下そうとしたりする考え方がなくなるようになります。