仮面夫婦がなかなか離婚しないのはそのようにせざるを得ない理由があるからです。また、そういった理由があったとしても離婚するきっかけが訪れることで仮面夫婦ではなく離婚という道をたどることになります。
そこで、今回は仮面夫婦が離婚しない理由と仮面夫婦が離婚するきっかけについて詳しくご紹介していきたいと思います。
仮面夫婦が離婚しない理由
仮面夫婦が離婚しない理由としてよくありがちな理由は以下のとおりです。
・子供がいるので
・経済問題があるので
・世間体が気になるので・周りの目が気になるので
・社会的地位があるので
・家事が面倒くさいので
・離婚手続きが面倒なので
・仲が悪いわけではないので
・片方に愛情があるので
仮面夫婦が離婚しない理由:子供がいるので
仮面夫婦が離婚をしない理由の多くが、まだ学生の子どもがいたり成人していない子どもがいたりするからということが挙げられます。
と言いますのも、親が離婚しますと子どもの名字が変わったり転校しなくてはならなくなったりすることもあり得ます。
また、子どもの行事に周囲の親が両親で参加をしているにも関わらず、親が離婚していますと片親のみの参加になってしまうことも少なくありません。
さらに、何よりも思春期の子供に対して親の離婚はかなりの精神的なダメージになることはもちろん、子どもがいじめられてしまう可能性も否めません。
このように、親の都合での離婚が子供に影響する部分は想像以上に多いですので、子どもが学校に通っている間、もしくは成人するまでの期間は親同士の問題があったとしても離婚は思いとどまる夫婦が多いです。
仮面夫婦が離婚しない理由:経済問題があるので
夫婦が離婚をしない理由には、経済的な問題も挙げられます。
このように、経済問題があるために離婚を思いとどまる夫婦は、妻側にも夫側にも問題があるケースが考えられます。
たとえば、専業主婦の妻は夫と離婚をしてしまいますと自分の生活費を賄うために、新たに仕事を始めなくてはならなくなる可能性が高いです。
しかし、長年、主婦として生活をしてきて職を離れていた女性が、離婚を機に就活をして自分が十分な生活をしていくほどの収入を得ることはなかなか難しいです。
また、夫側としましても離婚の原因が自分に認められる場合は特に、離婚をしますとかなりの額の慰謝料の請求をされてしまうことが予想されます。
そうしますと、そこまでの財産がない夫は慰謝料を支払うことができなくて、離婚をすることができないというケースも少なくありません。
仮面夫婦が離婚しない理由:世間体が気になるので・周りの目が気になるので
離婚というのは世間体が悪いと考える人は非常に多いです。
また、離婚をしますと職場の人や近所の人からの目が気になるという人も少なくありません。
さらに、離婚の経験があることで職場で同僚から冷たい目で見られたり嫌がらせを受けたりすることもありますし、子どもに対して哀れみの目を向けられてしまうことも予想されます。
そして、持ち家を持っていた夫婦が離婚をしますと近所の家の人が噂話を立てたり、再婚を考えた際にも周囲が話を広めてしまったりと、プライバシーを守ることが難しくなってしまう可能性が非常に高いです。
このように、夫婦が離婚しますと周囲の人からどう思われるのかとか、周りの態度が変わるのではないかということが危惧されますので、なかなかその覚悟をすることができなくて離婚に踏み切ることができない夫婦も多いです。
仮面夫婦が離婚しない理由:社会的地位があるので
夫もしくは妻に社会的地位がある場合、スキャンダルにされることを恐れて離婚に踏み切ることができない場合もあります。
たとえば、妻が政治家だったり大手企業の社長だったりしますと、家庭内の事情で離婚をする際でも、週刊誌や新聞などでスキャンダルとして取り上げられてしまうことが多いです。
そして、夫もしくは妻に社会的地位がありますと夫婦だけの問題も、全国的に知られてしまう場合が考えられますし、その影響は子どもや親戚にまで及んでしまうこともあり得ます。
また、夫の社会的地位がある家庭で離婚をしますと、夫は離婚後に女性からの風当たりが強くなることが大いに予想されます。
このように、夫婦のどちらかに社会的地位がありますと、周りからの評価や報道されることなどが気になって、離婚に踏み切ることができない場合があります。
仮面夫婦が離婚しない理由:家事が面倒くさいので
離婚を考えてはいるけれど、なかなか踏み切ることができなくて仮面夫婦を続けている夫婦の中には、離婚後に家事をすることが面倒くさいと考える人もいます。
このような理由で離婚を思いとどまっている人の多くは夫側だと考えられます。
たとえば、長年、専業主婦をしている妻に全ての家事を任せている夫は、いざ離婚をして自分一人で生活をしていくとなりますと、食事の用意はもちろんのこと、洗濯や部屋の片付けなどをこまめにすることができなくて家が荒れてしまうことが予想されます。
また、仕事から疲れて帰ってきてから家事をすることを面倒くさいと考える人も多くて、離婚を思いとどまっても妻に家事をしてもらうことを選ぶ夫は非常に多いです。
このような夫は、浮気をしていて再婚を考えるほどの女性が現れますと簡単に離婚を選ぶ傾向があります。
仮面夫婦が離婚しない理由:離婚手続きが面倒くさいので
離婚をするとなりますと、離婚届を書いてお互いの同意を得るだけでは終わりません。
と言いますのも、離婚をする際には離婚届はもちろん、理由によっては弁護士に相談をして慰謝料の請求や、財産の分配をしなくてはなりませんし、浮気や金銭トラブルでの離婚は離婚裁判が必要になるケースも少なくありません。
そうしますと、離婚までに期間が長くかかることも考えられますし、なにより手続きが面倒で仕事の休みも裁判などに時間を取られてしまう可能性が非常に高いでしょう。
また、自分もしくは相手方の両親に離婚の旨を伝えることが気まずかったり面倒くさかったりしますと、離婚を思いとどまることもあります。
このように、離婚に関する裁判などの様々な手続きや親への挨拶が面倒くさいという理由で仮面夫婦を続ける夫婦は、非常に多いと考えられます。
仮面夫婦が離婚しない理由:仲が悪いわけではないので
夫婦の仲が悪いわけではないために、離婚をすることはありませんが仮面夫婦となってしまう夫婦は非常に多いです。
たとえば、仕事などの理由で夫婦の生活リズムがあまりにも合わなくて、顔を合わせる機会が異常に少ない夫婦は、基本的には仲が悪いわけではないことが考えられます。
また、お互いのことを思って気を遣いすぎてしまい自分の本心を夫婦の両方が明かすことができない夫婦も、自分の本音を隠し合う仮面夫婦になってしまいがちです。
ですので、このように相手に気を遣いすぎる夫婦も離婚をする理由はありませんが、夫婦としての機能がしっかりと果たせているとは言い難い仮面夫婦になってしまいます。
このような仲が悪いわけではない仮面夫婦は、子どもができたり転職したりと、何かのきっかけがありますと仲の良い夫婦になれる可能性が高いです。
仮面夫婦が離婚しない理由:片方に愛情があるので
離婚は、片方だけの気持ちで勝手に離婚を決定することはできません。
ですので、離婚を考える際には必ず双方の同意と了承を得ることが必要になります。
ですが、夫婦のどちらか片方だけにでも愛情が残っていますと、離婚を同意することができなくて仮面夫婦となってしまうケースもあります。
このようなケースは、浮気が理由で離婚を考えた夫婦などによく見られるケースで、浮気をされたことが許せない妻と、妻のことを一番に考えているけれど出来心で浮気をしてしまった夫というような関係性によく見られます。
このように、片方に愛情が残っているために仮面夫婦を続けている夫婦は、なかなか元の仲の良い関係に戻ることができなくて、家庭内では日頃から非常に気まずくてギクシャクした空気が流れている場合が非常に多いです。
仮面夫婦が離婚するきっかけ
仮面夫婦が離婚をするには、以下のようなきっかけが考えられます。
・子どもが成人した
・定年退職した
・どうしても我慢できなくなった
子どもが成人した
夫婦としての関係性が成り立っていなくても、どうにか婚姻生活を続けている夫婦の中には子どもに影響が出ることを危惧している夫婦が非常に多いです。
たとえば、学校に通っているときに親が離婚しますと名字が変わることが多いですし、親の離婚が原因で子どもがいじめられたり塞ぎ込んだりしてしまうことは離婚する前から予測ができます。
ですので、子どもが学校に通っている間は離婚することは避けて形だけでも夫婦として生活を続けていますが、子どもが成人した、もしくは社会人になって親元から離れたタイミングで離婚を決断する夫婦はとても多いです。
定年退職した
職場などでの世間体を気にして離婚を決断できなかったタイプの仮面夫婦は、主に夫が定年退職したタイミングで離婚をすることが多いです。
このような場合、家計を支えていた夫は世間体が理由で離婚を控えますし、妻は退職時の退職金をもらった後の方が離婚の慰謝料や財産分与が多いと考えますので、それまで離婚を待っている可能性があります。
そして、お互いの意見が合致した夫の退職時に思い切って離婚をしてお互いに新しい道を歩むことになります。
このように、定年退職したタイミングですと子どもはすでに成人しているケースが多いですので、夫婦は自分たちのことだけを考えて離婚を決定することができるでしょう。
どうしても我慢できなくなった
夫婦が離婚を考える理由は、浮気や金銭面、価値観の違いなど夫婦によってさまざまですが、離婚を思いとどまる理由としますと『世間体』と『子どもの都合』の2つが大部分を占めるでしょう。
ですが、この理由ですら離婚を思いとどまる要素とならないほどに我慢できない事由がありますと、たとえ子どもが小さくても退職前でも離婚をすることはあります。
たとえば、何度注意をしても浮気を繰り返したり、生活が困難になる程ギャンブルにのめり込んでいたりしますと、夫婦生活を続けることが不可能なだけではなく、婚姻関係を続けることが逆に子どもに影響することも考えられます。
このような理由がありますと、どうしても我慢できなくなり離婚をするということは大いに考えられるでしょう。