会話していて、ふとしたことがきっかけで切れてしまう人がいます。もし、すぐに切れてしまう人が友人だったときに、怒鳴られても耐えられる人なら、付き合いを続けることができますが、今後も怒鳴られる可能性を考えると嫌気がさしてしまう人も多いのではないでしょうか。
そもそも、なぜ、このような人は、すぐに切れてしまうのでしょうか。ここでは、そういった点に注目しつつ、すぐ切れる人の特徴と心理と対処法についてご説明していきます。
すぐ切れる人とは
すぐ切れる人とは、忍耐力がなくて自分の感情を上手にコントロールすることができないために、小さなことを我慢することができなくて、すぐに怒り出してしまう人のことを指します。
また、すぐ切れる人の中には、日常的に切れやすい人もいれば車の運転の時などにのみ切れやすいような人もいます。
たとえば、いつもはおおらかな人でも車の運転中だけは、信号にひっかかるたびにイライラして舌打ちをしたり、自分のことを追い抜いて行った車に対して切れて、追いかけ回したりするような人もいます。
このように、切れやすい人は普通の人は怒らないような些細なことで切れますので、周りの人からは距離を置かれてしまうことも少なくありません。
すぐ切れる人の特徴
すぐ切れる人の特徴は以下の通りです。
・熱しやすく冷めやすい
・プライドが高い
・見栄っ張り
・細かいことにうるさい
・損得勘定に過剰反応
すぐ切れる人の特徴:熱しやすく冷めやすい
小さいことですぐに切れる人は、熱しやすく冷めやすい性格をしている傾向があります。
と言いますのも、すぐに切れる人は自分の感情をコントロールできなくて我慢できないため、怒りの沸点が低いと考えられます。
そのため、むかつきましたら我慢することなく、すぐに切れますが気持ちが落ち着くのも早くて急に冷静な態度になり、自分が何で怒っていたのか分からないというほど、熱しやすく冷めやすい一面があります。
このように、熱しやすく冷めやすい性格をしている人に対して、周りの人は感情の起伏についていけなくて戸惑ってしまうことも少なくありません。
すぐ切れる人の特徴:プライドが高い
小さいことですぐに切れる人は、プライドが高くて誰よりも自分が一番だと考えているナルシストである可能性が高いです。
また、自分がかわいくて他人のことよりも自分のことを優先させてしまうために、他人の行動や発言に対して切れてしまうことも少なくありません。
そのため、他人から少しバカにされたり見下されたりしますと、我慢することができなくてすぐに切れてしまいます。
このように、自分が誰よりも一番素晴らしい人間だと考えているナルシストは冗談が通じにくくて、こちらが冗談で言った言葉も真に受けてしまいますので、本気で怒ってしまうこともよくあります。
すぐ切れる人の特徴:見栄っ張り
相手に対してすぐに切れる人は、周りの人からの評価を過剰に気にしている傾向があります。
たとえば、仕事のミスを事前に同僚が教えてくれた時、すぐに切れる人は『そんなの分かっていたよ』とか『人の仕事に口を出すな』というように、せっかくの同僚の善意を踏みにじるように切れてしまいます。
なぜならば、周りからの評価を気にする人は、自分が仕事でミスをしたということを周りの人に知られたくないと思っているからです。
そのため、自分のミスを認めないで強気に出ることで、ミスをしていないと主張しようとする見栄っ張りな一面があります。
すぐ切れる人の特徴:細かいことにうるさい
小さいことですぐに切れる人は、ふつうの人は気づかないような細かいことが気になる性格をしています。
また、細かいことが気になるだけではなく、一度気になりますと口を出さずにはいられないため、自分の気に障ることをする人に対して、すぐに切れてしまう傾向があります。
たとえば、テレビやエアコンのリモコンをいつも決まった場所に置かなくては気が済まないような神経質な人は、部屋に遊びに来た恋人や友人が適当な場所にリモコンを置くと、注意する前にすぐに切れてしまいます。
このように、細かいことが気になりやすい性格の人は、自分のルールに反することをする人がいますと、我慢できなくて怒りやすくなってしまいます。
すぐ切れる人の特徴:損得勘定に過剰反応
相手の発言や行動に対してすぐ切れる人は、自分が不利益なことを許すことができない性格をしています。
また、損得勘定には過剰に反応する傾向があり、一円単位だったとしても絶対に損をしたくないという気持ちが強いです。
そのため、割り勘がしっかりされていなかったり、交換条件で自分の方が不利益だと感じたりした際には、交渉したり相談したりする前にすぐに切れてしまうことも少なくありません。
このように、絶対に損をしたくないという気持ちが強い人は、一見すると損に見えることも、よく見ると平等な条件だったということもあり、特にお金が絡むと冷静な判断ができなくなってしまう傾向が強いです。
すぐ切れる人の心理
すぐ切れる人の心理は以下の通りです。
・自分の考えが常に正しいと思っている
・自分が優位に立ちたい
・自分に自信がない
・ストレスの発散が苦手
・相手に期待しすぎている
・防衛本能
・ホルモンバランスの影響
すぐ切れる人の心理:自分の考えが常に正しいと思っている
相手の発言や行動に対してすぐに切れる人は、自分の考え方が常に正しくて常識的だと考えている傾向があります。
たとえば、仕事で自分とは違う意見を持つ人と衝突しますと、自分の考え方が常に正しいと考えている人は、相手に対して『非常識な考え方だ』とか『自分の方が正しい』というような言い方をして、相手の話を聞く前から切れてしまいます。
このように、自分が一番正しいと考えている自己中心的な性格をしている人は、仕事だけではなくプライベートでも自分中心に物事を考える傾向が強いですので、自分勝手な理屈で切れることで友人や恋人と喧嘩になってしまうことも少なくありません。
すぐ切れる人の心理:自分が優位に立ちたい
相手に対してすぐ切れるような性格をしている人は、自分が優位に立つことができる立場につきたいと考えている傾向があります。
また、すぐに切れて周りの人に怖い人だと思われることをかっこいいことだと勘違いしている人は、特に怒っていないときでも怖い顔をして強い口調で話をしてくる場合が多いです。
このように、すぐ切れる人は、かっこいいと思われようとしたり、自分の思い通りに物事を進めるために誰からも口答えされたりしないような怖い印象を周りの人に持たせることで、自分勝手な振る舞いをしたいと考えています。
すぐ切れる人の心理:自分に自信がない
相手に対してすぐに切れる人は、実は小心者である可能性が高いです。
と言いますのも、自分に自信がない人は周りの人から指摘されたり注意されたりすることを極端に恐れている傾向があります。
そのため、相手から指摘されることを防ぐために、すぐに切れることであらかじめ周りの人に怖い印象をつけようとしていると考えられます。
このように、すぐに切れてしまう人の中には、弱い自分を隠そうとする保身の気持ちから怖い人格を作り出しているような人もいて、深く付き合ってみると全く怖くなくて心優しい人である場合も少なくありません。
すぐ切れる人の心理:ストレスの発散が苦手
すぐに切れてしまう人は、自分の心に余裕を持つことができない、ストレスを溜めやすい性格の人である可能性があります。
また、このようにして溜めてしまったストレスをどのように発散したら良いのか分からなくて、ストレスの吐き出し口として相手に対して切れることで、自分の感情をコントロールしようとしていると考えられます。
そのため、ストレスがないときや生活が充実しているときは、普通に付き合いやすい性格をしていることも多く、周りの人からしますと、ある日突然、前触れもなく切れ始めたように見えてしまうことも少なくありません。
このように、ストレスを溜めることで切れやすくなる人は、切れること以外でストレスの発散方法を見出さなくては、周りから友人はどんどん離れていってしまうでしょう。
すぐ切れる人の心理:相手に期待しすぎている
相手に対してすぐに切れてしまう人は、その相手に期待しすぎている可能性があります。
と言いますのも、人は少なからず相手のことを頼って甘えながら生きている部分がありますので、自分の期待に相手が応えてくれませんと、勝手に裏切られたような気持ちになってしまうことが非常に多いです。
さらに、相手に何かをお願いしたわけでもないにもかかわらず、相手に対して自分の気持ちを理解してくれているだろうと勝手に期待してしまう人は特に切れやすい傾向が強く、期待していた分だけ落胆する気持ちも大きくなってしまいます。
このように、勝手に相手に対して期待をする人は、相手のことを信頼している分、期待値が高いですので思い通りに物事を進まないと、ひどく切れてしまいます。
しかし、相手からしますと頼まれたわけでもないのに切れられると戸惑ってしまうことも少なくないでしょう。
すぐ切れる人の心理:防衛本能
相手からの言葉や行動に対してすぐに切れる人は、自分のことを守ろうとする防衛本能が働いているのだと考えられます。
なぜならば、自分に自信がない人は怒られたり注意されたりする事で、情けない気持ちになってしまう自分自身から目を逸らしたいと思ってしまうからです。
そのため、仕事でミスをしたことを上司から注意されますと、自分の心を守るために逆ギレをしてミスを正当化させようとしたり、自分はミスをしていないということを押し通そうとしたりしてしまいます。
このように、自分のミスを謝ることや相手の意見を受け入れることをすることよりも、自己防衛本能を優先させてしまう人は、仕事でもプライベートでも信用が薄くて、重要な仕事をお願いされたり相談事を持ちかけられたりすることが、ほとんどなくなってしまうでしょう。
すぐ切れる人の心理:ホルモンバランスの影響
時と場合によって切れやすくなる人は、ホルモンバランスが崩れている可能性があります。
たとえば、特に女性は生理の前後や妊娠出産の前後ですとホルモンバランスが崩れることが多く、今までは気にならなかった小さいことが癪に障ったり、普段なら聞き流せるような冗談を真に受けてしまったりすることが多いです。
そのため、ホルモンバランスが崩れている時には常にイライラしていて、相手から言われた小さな指摘や思い通りにいかないことが導火線となり、相手からするとそこまで怒ることではないだろうと思うようなことでも、本気で怒ってしまいます。
このように、ホルモンバランスの崩れが原因で切れてしまう人は、ホルモンバランスが整って気持ちが落ち着きますと、普段通り穏やかで優しい性格に戻ることができますが、再びホルモンバランスが崩れるタイミングがきたりストレスが溜まったりしますと、また切れやすい性格になってしまいます。
すぐ切れる人の対処法
すぐ切れる人の対処法は以下の通りです。
・毅然とした態度で接する
・事前に報告や相談しておく
・一度距離を置いてみる
・否定的な言葉は避ける
・まともに相手をしない
・同調する
・周囲に助けを求める
すぐ切れる人の対処法:毅然とした態度で接する
感情的になってすぐに切れてしまう人に対しては、あくまでも毅然とした態度で接するように貫くことが大切です。
なぜならば、すぐに切れる人に対して同じようなモチベーションで応戦してしまいますと、話に収集がつかなくなってしまうからです。
また、大声で言い合いになってしまいかねませんので、周りの人にも迷惑や心配をかけてしまうことも考えられますので、急に切れられてイラッとする気持ちも分かりますが、自分はあくまでも冷静に毅然とした態度をとっておく必要があります。
それでも、相手が落ち着かなくて切れ続けているようでしたら、感情的にならないで気持ちを落ち着かせながら一度、相手の言い分を聞いた上で対処をすることをおすすめします。
すぐ切れる人の対処法:事前に報告や相談しておく
仕事などでなにかとすぐに切れる人に対しては、事前に報告や相談をしておくと良いです。
と言いますのも、すぐ切れる人の中には自分に了承を得ないで話を進めることに対して、不愉快な気持ちになってしまうことで怒り出す人も少なくありません。
ですので、このような性格をしている人を相手にする時には、あらかじめ自分から報告などをしておくと良いでしょう。
また、逆に自分勝手な判断で物事を進めて、上司から怒られた際に逆ギレしてしまう人もいます。
このような人に対しては、物事に取り掛かる前に報告や相談をすることを約束させると良いでしょう。
そうしますと、切れる前にお互いに意思の疎通をすることができますので、何か問題が起きても片方の責任になることはありませんので、理不尽に怒られることも感情的に切れることもなくなるでしょう。
すぐ切れる人の対処法:一度距離を置いてみる
小さなことですぐに切れる人に対しては、一度距離を置いてみるのも1つの手段です。
と言いますのも、普通の人が気にならないような小さいことで切れる人は、切れるために他人のあら探しをしている可能性があります。
ですので、一緒にいればいるほど、すぐ切れる人の標的にされてしまいがちで、長く一緒にいますと、こちらの一挙手一投足に対して文句を言われかねません。
そこで、相手の怒りの沸点があまりにも低いと感じましたら、自分がストレスを溜めないためにも一度、ある程度の距離を置いて生活をしてみると良いでしょう。
そうしますと、相手の怒りの沸点が低いだけで、自分の行動はおかしくないということに気づくことができますし、一度切れやすい人から距離を置いて周りの人に相談をしますと、話を聞いてくれる人も増えるでしょう。
すぐ切れる人の対処法:否定的な言葉は避ける
小さいことですぐに切れる人に対して、否定的な言葉を使うことは、あまり望ましくありません。
なぜならば、すぐ切れる人は自分が一番正しい考え方をしていると思っている傾向が強いからです。
そのため、すぐ切れる人の言葉を真っ向から否定しますと、逆にこちらに対して『非常識だ』とか『社会人としてのルールがわかっていない』というような罵声を浴びせられる可能性があります。
ですので、すぐ切れる人が自分勝手なことを言っている時には、よほど支障がある話でない限りは、ある程度聞き流して否定も肯定もしないような対応をすると良いでしょう。
また、もし否定をしたことで怒らせてしまった場合には軽く謝罪をして、あとはあまり関わらないようにすることが一番です。
すぐ切れる人の対処法:まともに相手をしない
こちらの言葉に対してすぐに切れる人と接する際には、まともに相手をしないようにすることが一番でしょう。
と言いますのも、過剰に切れてきた相手に対して言い返しますと、より一層、強い言葉で言い返してくる可能性があります。
また、逆に下手に出すぎて自分中心な考え方をしている人を持ち上げすぎますと、すぐに切れる人は図に乗ってしまって間違えたことをし続けてしまったり周りの人に迷惑をかけ続けてしまったりする可能性もあります。
ですので、すぐ切れる人の話は適当に受け流して、あまりにもしつこく切れてくるようでしたら、何を言ってもどのような対応をしても無駄だと考えられるため、思い切って無視を決め込むことも1つの手段です。
すぐ切れる人の対処法:同調する
上司のように目上の人がすぐに切れる性格をしている場合には、無視をしたり相手にしないようにしたりすることは、なかなか難しいでしょう。
そこで、このように無視をすることが難しい相手に対しては、表面上だけ同調したり相手の意見に同意したりすることも1つの手段です。
なぜならば、目上の人のことを無視してしまいますと、会社の中での居場所もなくなってしまう可能性がありますし、ゴマをすっていたほうが機嫌がいい上司に対しては、あえて反感を持たれるようなことをする必要はないと考えられるからです。
ですので、理不尽に切れられた時でもムカつく気持ちを抑えて下手に出るようにしますと、すぐに切れる人も気分を良くして優しい対応をしてくれるようになります。
ただし、自分が下手に出ることで、より一層、理不尽な要求をしてくる友人や、図に乗って自分勝手に振る舞う同僚などに対しては、相手に同調して下手に出ることはおすすめできません。
すぐ切れる人の対処法:周囲に助けを求める
職場の上司や同僚などが理不尽にすぐ切れる人である場合には、周りの信頼できる同僚や友人に相談をしてみると良いでしょう。
と言いますのも、このようにあからさまに切れやすい人は、当事者ではなくても周りの人から注目を集めやすいですので、周囲の人も状況を把握してくれている可能性が高いです。
ですので、状況を把握していて尚且つ、すぐ切れる相手に対して情報を漏らさないような信頼できる友人や同僚に相談をしましたら、何か手助けをしてくれる可能性が高いです。
また、それでも相手の対応が変わらなかったり、友人や同僚も巻き込んで自分勝手な行動をし始めたりした場合には思い切ってハラスメントとして、より目上の上司や公的機関に相談してみるのも1つの手段です。
このように、自分だけでは対処が難しいと思いましたら、早めに第三者や公的機関に相談をして協力を求めることが、自分のストレスを溜めないためには大切な方法でしょう。