若い人の意見は聞くまでもなく一刀両断して、古い考えばかりを押し付ける。
何かにつけて『ゆとりだから』という一言で片付ける。

いざという時に、さっさと自分ばかりが逃げる。
あなたの職場にこのような年長者はいませんか?

そして、一緒に働いているとストレスが溜まったり仕事を押し付けられて疲労が溜まったりしてはいませんか?

地位や権力を振りかざして、自分の思い通りの環境を作るために自分勝手な行動をする人。
それが『老害』と呼ばれてしまう所以でしょう。

ですが、年長者には年長者なりの経験と知識があり、今の若者が学ばなくてはならない部分もたくさんあります。
『あの上司が丸くて心が広い年長者だったら…』と思っているあなた。

ここで、老害と呼ばれてしまう年長者の特徴や考え方を学んで適切な対処方法を知ることで、年長者も若者のお互いの知識や技術を活かしたより良い職場環境を作ることができるようになります。

では早速、説明をしていきます。

老害の意味とは

老害とは、高齢者という弱い立場を振りかざして、若者に対して理不尽に怒ったり無理な要求をしたりすることを指します。

また、高齢の労働者は職場では年功序列の考え方が強くて、職場内で年長者だということを理由にして後輩や部下に仕事を押し付けたり自分の考えや希望を押し通そうとしたりすることも少なくありません。

このように、自分のことをいつまでも優遇されるべき存在だと考えて、大きな態度で構えていますと歳をとるにつれて老害だと思われてしまいます。

しかし、年長者には年長者なりの経験や知識がたくさんあり、その知識や経験は若い人には真似できないものもたくさんあるでしょう。

ですので、年長者は周りの人のことを大切にして若い人の意見や考え方にも理解を示しながら生活をしていくことで、若者も年長者の意見を聞き入れてくれるようになると考えられます。

老害の特徴

老害の特徴は以下の通りです。

・自説を曲げない
・頭が固い・融通が利かない
・自分の間違いを認めない
・怒りっぽい・短気
・古い価値観を押し付ける・自分の価値観を押し付ける
・話が長い
・年下を見下す
・横暴な態度をとる
・自分の思い通りになると思っている

老害の特徴:自説を曲げない

老害と思われてしまいやすい人は、自説を曲げない傾向があります。

なぜならば、老害と呼ばれる人は過去に自分が学んだ方法や自分が考えたやり方で、仕事などを成功させた経験があるからです。

そのため、自分のやり方や考え方に従うことが、仕事をスムーズにこなすには一番良い方法だと思ってしまっています。

すると、古い考え方や固定概念にとらわれてしまい、新しい考え方や最新鋭の技術に理解を示すことができなくなってしまいます。

その結果、何事に対しても自説を曲げることができなくなってしまい、昔のやり方でしか物事を進めることができない頭の固い人になってしまいます。

このように、人の意見を取り入れたり理解を示したりすることができない自説を曲げない人は、老害と呼ばれてしまいやすいです。

老害の特徴:頭が固い・融通が利かない

老害と呼ばれる人は、頭が固くて昔の古い考え方に固執してしまう傾向が強いです。

また、頭が固い人はマニュアル通りにしか物事を進めることができないため、融通が利かなくて相手から気が利かないと思われてしまうことも少なくありません。

たとえば、お腹が大きい妊婦が荷物を抱えてバスの優先席に座っていると、頭が固い高齢者は『若者は優先的に座るな』とか『最近の若者は高齢者が乗ってきたのに席も譲らない』というような文句を言います。

しかし、最近では妊婦が優先席を利用することができる対象者になっていますし、場合によっては妊婦の方が立っていることが大変で危険な可能性も考えられます。

このような物事に対する融通が利かない高齢者は、現在の常識や最新の技術を自分の中に取り入れることを拒否しているため、いつまで経っても頭が固くて考え方が古い老害と呼ばれる老人になってしまうのだと考えられます。

老害の特徴:自分の間違いを認めない

周りの人から老害と思われやすい人は、自分の間違いを素直に認めることができません。

なぜならば、老害だと思われてしまいやすい人は、年功序列の考え方が非常に強いからです。

そのため、間違いを認めることで自分よりも下の地位の人に対して謝ることや、相手から責められることを避けるために、自分が悪いと分かっていながら間違いを認めることができないのだと考えられます。

たとえば、仕事のやり方を年下の上司に注意されても、老害は『昔はこのやり方であっていた』とか『やり方が変わったのなら言ってもらわなくては困る』というように、どうにか自分のことを正当化しようとする言い方をします。

このように、老害は自分の間違いを素直に認めないため、注意する側も嫌な思いをしてしまいますし、注意するだけ無駄だと思ってしまって間違いを指摘することすら諦められてしまう可能性も少なくありません。

老害の特徴:怒りっぽい・短気

周囲の人から老害だと思われてしまいやすい人は、何事に対しても怒りっぽくて短気な性格をしている傾向があります。

その理由は、人は歳をとると丸くなる人と角が立つ人がいますが、老害と思われやすい人は歳を重ねることに角が立つタイプの人だからです。

そのため、老害の人は歳をとる毎に性格がキツくなってしまい、自分が考える常識やマイルールに違反する人に対しては、強い言葉で相手のことを萎縮させてしまうことも少なくありません。

たとえば、老害の人は仕事のやり方で仕事仲間ともめそうになった時に『自分の方が年長者だぞ』とか『これだから若い奴は考え方が甘い』というように、すぐに怒ったり自分が年上というだけの理由で相手のことをバカにするような発言をしたりします。

そして、周りのみんなが自分の味方になってくれないと、『もう勝手にしろ』というように仕事を投げ出してその場を去ってしまうことも少なくありません。

そのため、周りの人からは仕事に対する気持ちが熱いように見えるけれど、いざとなったら仕事時代を投げ出してしまう責任感がない人だと思われてしまうことも多いです。

老害の特徴:古い価値観を押し付ける・自分の価値観を押し付ける

老害だと思われてしまいやすい人は、自分の古い価値観を若い人にも押し付けてしまう傾向があります。

また、自分独自の価値観やルールを押し付けてしまうことも多いです。

しかし、年長者の考え方が今の仕事に通用するとは限りませんし、まして自分の価値観やルールを押し付けてくる人は、その価値観やルールは自分に都合がいいだけのものである可能性が高いです。

そのため、古い価値観を相手に押し付ける人は、時代に合わない発言をしつこいくらいに何度も繰り返す傾向があります。

さらに、このように古い価値観を大切にしている人は、『自分たちの時代は良い時代だった』というように、まるで今の時代が廃れているというような言い方をしてしまうため、若者から嫌われてしまうことが多いです。

老害の特徴:話が長い

若者たちから老害と思われてしまう人は、何を話す時にも話が長い場合が多いです。

たとえば、結婚式の乾杯の挨拶をする際に音頭をとる人の挨拶が長い時に、『主役はあなたではないのに』とか『早く式を始めてほしい』と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。

このように、式辞ではある程度の話の定型は決まっていますが、最近ではより短く簡潔な挨拶をすることが好まれる傾向があります。

しかし、老害の人は『挨拶は言うべきことを全てきっちりと言わなくてはならない』という固定概念にとらわれているため、どうしても話を短くまとめることができなくて、言いたいことを全部言ってしまいます。

ですが、聞いている側からしますと話は長ければ長いほど耳に入ってこなくて、ただ迷惑だと思ってしまうため、話は短く簡潔にまとめた方が聞く耳を持ってもらえるようになるでしょう。

老害の特徴:年下を見下す

老害と思われやすい人は、年下の人のことをすぐに見下すような態度や発言をしてしまいます。

なぜならば、高齢者は年功序列の世界で生きてきた人が多いため、自分が若い頃は年長者のことを優遇してきたからです。

そのため、いざ自分が年長者の立場になった今、若い人をこき使ったり、蔑んだ目で見たりしてしまうのだと考えられます。

このような年長者は、若者に対して『最近の若者は…』とか『これだからゆとり世代は…』というように、相手の頑張りや性格を見ないで年齢だけで判断する傾向があります。

このように、年下のことを見下す人は年下の上司の言うことを全く聞きませんし、注意されても自分の方が正しいと思っているため、改善しようとする態度すら見せないことも少なくありません。

老害の特徴:横暴な態度をとる

周りの人から老害と思われやすい人は、相手に対して横暴な態度をとる傾向があります。

また、このような老害の人から横暴な態度を取られる相手は、自分よりも年下の人や自分の意見に異論を唱える人が多いです。

なぜならば、老害と思われやすい人はいつでも自分の考え方や価値観が、社会の中での常識だと思っているからです。

そのため、自分とやり方が違う人や考え方が違う人に対しては『非常識だ』というようなひどい言葉を浴びせたり、自分のいうことを聞かない人に対しては無視をしたりすることも少なくありません。

このように、老害の人は頭が固くて自分勝手な考え方が強すぎるため、違う考え方をする人に対して横暴な態度を取ってしまうのだと考えられます。

老害の特徴:自分の思い通りになると思っている

一緒にいて老害と思われやすい人は、何事も自分の思い通りになると思っている傾向があります。

なぜならば、高齢者は年功序列の社会で育ってきている人が多いため、自分が若い頃には年長者のいうことを聞くことが当たり前だったからです。

そのため、自分が年長者となった今、周りの仕事仲間は自分のいうことを聞くことが当たり前だと思ってしまっていると考えられます。

そして、自分に異論を唱える人や言うことを聞かない人のことは、高齢者に優しくない非常識な人だと思い込んでしまいます。

このように、高齢者は特に職場では年長者である自分の意見が最優先で通してもらえると思っているため、自分勝手で自分に都合が良いような要求をしてくることが多いです。

老害への対処法

老害への対処法は以下の通りです。

・近寄らない
・深入りしない
・ストレートに否定しない
・注意しない
・話を真に受けない
・同情しない

老害への対処法:近寄らない

老害となりうる人に対しては、出来るだけ近寄らないことが、最良の対処法です。

なぜならば、老害になりうる高齢者は身近な人に対しては、より一層、自分勝手な要求をしてきて、自分の都合がいいように物事を進めようとする傾向があるからです。

また、年長者だからと言うことで若者が下手に出て近付きますと、変に気に入られてしまって職場以外の場面でも付き合いを強要されてしまうことも少なくありません。

このようなことを防ぐためにも、周りの人から老害と思われやすい高齢者には、出来る限り近寄らないようにして、会話が必要な時でも必要最低限の会話にとどめることが大切です。

老害への対処法:深入りしない

老害となりうる高齢者に対しては、あまり深入りしないようにすることが大切です。

なぜかと言うと、老害となりうる人は自分に注意をする人のことは敵視する傾向があるからです。

そのため、相手のためと思って仕事の間違いを指摘したり注意をしたりすると、ひどい言葉を浴びせられたり無視されたりしてしまう可能性があります。

このように、相手のために行動をしてひどい扱いをされるのでしたら、出来る限り老害となりうる人には深入りしないようにして、自分がやるべきことをこなしていた方が、仕事も進みますし無駄なストレスも増やさなくて済むでしょう。

老害への対処法:ストレートに否定しない

老害となりうる人に対しては、相手の意見が間違えていると思ってもストレートな言葉で否定をしないように心がけると良いです。

なぜならば、老害となりうる人は特に若い人や年下からの注意は聞く耳を持たないからです。

また、それ以上に、注意をされたくない相手から注意されますと、逆に相手のことを非難したり蔑んだ態度をとったりすることも少なくありません。

そのため、相手のことを思って注意をする事で、逆にこちらが傷ついてしまう可能性もあります。

ですので、もしも老害となりうる人に対して注意をしなくてはならない場合でも、ストレートに相手の行為を否定するのではなく、遠回しにやんわりとした言葉選びをして、あくまでも下手に出て意見を言ってみると良いです。

そうしますと、年長者も気分を悪くする事なく間違いを改善してくれるようになります。

老害への対処法:注意しない

老害となりうる人に強く注意をすると、逆に自分の価値観やマイルールを押し付けてくる可能性が高いです。

また、たとえ注意をしたとしても、こちらの言い分を聞き入れてくれる可能性は非常に低いです。

ですので、相手が老害と思われるほど自分勝手な意見を言う人だと言うことが、あらかじめ分かっている場合には、下手に注意しないようにすることも1つの手段です。

そして、年長者が起こしたミスは相手に気づかれないように後から手直しをするなどの対応をする事で、仕事がおろそかになることも無くなりますし、自分のストレスも減るでしょう。

このように、老害となりうる人に対しては下手に注意をしない方が、お互いに気分を悪くすることもなく時間を無駄に浪費することもなくなると考えられます。

老害への対処法:話を真に受けない

老害と思われやすい人は、話が長くて自分の価値観や考え方が全て正しいと言うような言い方をしてくる傾向があります。

しかし、年長者の言うことの全てが正しいとは限らないですし、むしろ考え方が古くて現在の社会には適応していない可能性も高いです。

ですので、年長者が掲げる常識やルールは必ずしも鵜呑みにしたり真に受けたりする必要はありません。

ですが、年長者ならではの経験や知識もありますので、相手の話を聞いた上で参考にするべき話は参考にして、必要ないと思う話は聞き流すような聞き分けができるようになると良いです。

そうしますと、年長者の言うことに翻弄されることもなく、自分の知識を増やすことができるようになります。

老害への対処法:同情しない

老害となりうる人に対しては、高齢者だからといって同情しすぎないことが大切です。

とは言いましても、もちろん高齢者のことを大切に扱うことは大切です。

しかし、高齢者だからといって、やるべき仕事を若者に押し付けて自分は定時で帰るような行為は、仕事をするにあたっては平等だとは言えません。

ですので、職場のように個々にやるべきことが与えられている場所では、高齢者だからといって同情することはなく、やるべきことは各々でやるように心がけましょう。

そうしますと、面倒な仕事を押し付けられたり都合がいいように利用されたりすることはなくなるでしょう。

ただし、高齢者と一緒に仕事をする上では、重い荷物を持ったり休憩を入れてあげたりするような配慮をしてあげる気持ちを持つことも大切でしょう。