モラハラ夫は感情の起伏が激しく、怒ったと思えば、優しくなったりするので、とても質が悪いです。

日ごろモラハラの被害を受けている妻が急に優しくされると
「ホントはウチの夫悪くないのかも・・・」と思い離婚をあきらめてしまうことがあります。

じつは、このようなモラハラ夫の感情の起伏にはモラハラサイクルというものが影響しています。

そこで、今回はモラハラサイクルについての説明や、そもそも亭主関白とモラハラではどのように
違いがあるのかについても解説していきたいと思います。

モラハラサイクルとは

モラハラ夫は、大きく分けて3つの時期を繰り返すことで、モラハラ夫自身の感情をコントロールしようとする傾向があります。

3つの時期には、モラハラ夫が無視をしたり、小声で妻の悪口を言ったりする『蓄積期』、妻に対して憤慨したり罵倒をしたりする『爆発期』、爆発期を経てモラハラ夫の精神が落ち着いたために、妻に対して謝罪の気持ちや、優しい態度を示す『ハネムーン期』が存在します。

この3つの時期を、モラハラ夫が妻に対して一定の周期で繰り返すことを、モラハラサイクルと言います。

このようなモラハラサイクルの周期は、人によって異なりますので、短い周期でモラハラサイクルが回る場合もあれば、長い周期で回る場合もあります。

多くの場合は、モラハラサイクルの中でも蓄積期が一番長く、口を聞いてもらえない、妻が小さいミスをすると小言を言われる、という日々が長く続きます。

そして、蓄積期に溜まっていたモラハラ夫のイライラが、一気に爆発して物に当たって周りのものを壊したり、妻を罵倒したりする爆発期に突入します。

すると、モラハラ夫は自分の言いたいことが言え、ストレスが発散できましたので、モラハラ夫は精神的に安定し、妻に対して優しく対応してくれるように急変し、妻としても平和な時間が訪れます。

ですが、周期の中でもこのハネムーン期が、モラハラサイクルの中でも一番短く、数日もしくは、人によっては数時間で終わってしまう場合もあると言われています。

そして、また無視などが続く蓄積期に突入し、モラハラ夫の怒りが溜まった段階で爆発期が訪れます。

このように、長い間、夫から冷たい態度をとられていた妻は、たとえ、この数時間という短いハネムーン期であったとしても、幸せと感じてしまい、日常のモラハラという大きな問題から目をそらしてしまうと考えられます。

モラハラ夫とは・亭主関白とモラハラの違いは?

亭主関白とモラハラ夫で共通して言えるワードは、どちらも夫が夫婦間で上に立っているという部分です。

似ているワードではありますが、亭主関白と言われると昔ながらの日本の夫婦関係を連想させ、特に今の若者からすれば『古い』というイメージが強い言葉になります。

一方モラハラと言われると、家庭内の嫌がらせやいじめなどの妻を虐げる行為をする印象がある言葉で『言葉の暴力』を連想させる言葉となります。

では、この似たようで全く違う2つのワードの違いはどこにあるのでしょうか。

まずは亭主関白というワードから見ていきます。

亭主関白とは、家庭内で夫が支配権を握っていること、家庭内で威張っていることなどを指します。

そして、このワードには、新聞を持ってこい、酒を注げなど特に自分でもできることを妻に命令口調で指示をするような印象があります。

ではなぜ亭主関白な夫はこのように威張って指示をするのでしょうか。

亭主関白の他のイメージとしては、偉そうでいることとは正反対に、妻を大切にしているというイメージも強いです。

理由は簡単です。

大切にしている妻に世話を焼いてもらいたい、大切にしているからこそ自分と同じ価値観を共有してもらいたいという願望が強いからです。

現に、亭主関白な夫は例えば妻が重い荷物を運んだり、寒い中雪かきをしていたりすると、その行為を叱ります。

大切な妻に大変な思いはさせたくないからです。

夫が妻に苦労をかけたと思いは、いずれは良い思いをさせてやりたいという思いにつながることが多いです。

ですが、夫は口下手なのでそれを素直に感謝の言葉や優しい言葉で伝えられないというジレンマを抱えていることが多いです。

その結果が、妻に対して命令口調になるなど威張った態度となって出てしまうんですね。

次にモラハラという言葉を見ていきます。

モラハラ夫は、家庭内での言葉や態度などによる精神的暴力や嫌がらせのことを指します。

こんなことも出来ないのか、こんな常識も知らないのかという、自分がいつでも正当で自分とは違う考えや行動をする妻を侮辱するのがモラハラ夫です。

この時点で亭主関白との違いは歴然です。

要は相手を尊重した上での行動かどうかということです。

モラハラ夫は自分が優位に立ちたい、自分が全て正しい、自分がしていること知っていることが常識だと考えています。

それゆえの威張った態度や偉そうな行動といえます。

相手を尊重しない言動や行動があればもちろん夫婦生活は成り立ちません。

離婚理由として多くあげられることも最もです。

同じような威張った偉そうな態度でも亭主関白とモラハラ夫ではここまで違ってしまうんです。

大切なのは夫の行為が相手を思っての行為なのかどうかというところもありますが、こういった夫の行為が正しいのか間違っているのかの判断は夫自身ではなくあくまでも行為を受けている妻にあるということは認識しておかないといけません。